
今年のウニフェスティバルは、3月21日から30日まで、毎年恒例エリセイラ市営市場で開催された。今までは、地下の魚売り場で行われていたが、ウニ料理を調理する関係からか、去年からは2階の民芸的な販売スペースで行われている。
行けば、必ず知り合いに出くわすような、小さなローカルイベントだったのが、今やリスボン住人、それこそ観光客も目立つようになり、会場は多くの人でひしめきあっている。
ローカルワインが注がれたグラスを片手にウニを楽しめるのは、昔と変わらないが、今ではウニだけでなく、牡蠣やカサガイのグリルまで用意されている。全て有料で、結構な金額だ。ウニですら、1個5ユーロで売られている! たかっ!
でも、ポルトガル人はシーフードが好きなのさ。それぞれの販売屋台の前には列ができる。
以前は、ウニは、数に限りはあったが、無料でいただけた。並んでウニを受け取り、食べてすぐにまた並び、メリーゴーラウンドのように回って3〜5個は食べたろうか? 今の計算だと15ユーロから25ユーロ分をほぼ飲むようにして胃に流し込んでいたかと思うと恐ろしい。
もちろん、タダで食せるものもある。フェスティバルの2つの週末にかけて行われる「Show Cookings」というので、招待された有名シェフは、ウニを主役としたOne bite snack(ワン・バイト・スナック)を作り、創造性が試される。イベント一のハイライトなのだが、作られたものは、無料で試食が可能だ。
余談だが、以前は何度も並んで試食させてもらったが、現在は人が多く、各ブース1食しか食べられなかった。。。
友人が招待されているのを聞きつけ、私はその日に合わせて行ってみた。その日のシェフは、4名。
Ao Lume/Talho do Mar Londres のRodrigo Alves
C-A/24 KitchenのCarlos Duarte Afonso
DownunderのJustin Jennings
Gojuu Clube のFagner Buzinhani
彼らが紹介した料理がこちら。
Rodrigo Alves
Caçao (カサォン サメの一種)のスープ。
カサォンでダシを取り、身もすり込まれたスープ。スープにはウニも入っていて、正直はっきりとウニの味は確認できなかったけれど、非常に美味しいスープでした。
作り方を聞きに戻ったほど。

Carlos Duarte Afonso
ポロネギ、にんじんなどの野菜を炒めマリネしたものに、サバのオリーブオイルマリネを乗せたもの。今思うとウニは?
野菜がしょっぱかった。イケメンシェフ。


Justin Jennings
とてもデリケートな一品。いろんな食材が使われていて、手間もかかっている料理。真剣に料理に向き合っているのが伝わった。ただし、それぞれは非常においしいのだが、逆に味がぶつかり合ってしまって、残念に感じた。

Fagner Buzinhani(友人)
白米の上に鯖の味噌煮とウニ、最後にワケギが散らされている。わさびも添えてある。
いわゆる和食。なので、もちろん美味い。
オーソドックスな一品だが、「ウニ」を使った料理という点では、きちんとウニが味わえる。しかも処理もきちんとされているので、磯臭さがない。わさびとの相性が抜群だった。
なんと、日本大使公邸の料理人が一緒にやっていた。ウニの使い方を知ってる訳だ。



この他にも、期間中は、地元レストランでウニ、またはウニ料理を楽しむことができる。今年は、24のレストランが参加したそうだ。
サーファーの足に刺さって煙たがらる存在のウニ。昔はバケツいっぱいで売られていたこともあるウニ。そんなウニが主役のフェスティバル、早いもので、今年10周年。
